島根で「地域づくり」を志す132名が集結!心がウズウズしちゃうイベントに行ってきた【ラズダ広告】

編集部いしやん
編集部いしやん

雲南市で開催の「地域づくりオールスター祭」に参加!志をともにする132名が山あいの集落に

今回は以前、ラズダで告知した「地域づくりオールスター祭(まつり)」の参加レポート。

「地域づくりオールスター祭」は、島根県内の地域づくり、NPO法人のキーパーソンが集結する事例発表&交流会です。

ふるさと島根定住財団が主催していて、今回は雲南市掛合町『入間交流センター』で開催されました。

3月15日に開催された「地域づくりオールスター祭」。3月とはいえ、朝から寒~い日でした。

会場は山あいの雲南市掛合町。それにもかかわらず、受付開始早々から続々と参加者の姿が!駐車場はすぐに満車に。

ちなみに、会場となった『入間交流センター』は、旧入間小学校を活用した地域の拠点施設。

「しまね田舎ツーリズム」の拠点として宿泊や田舎暮らし体験ができるほか、地元住民による魅力的な企画が行われています。

地域づくりイベントの会場も、地域づくりを実践している場所でもあるんです。

いよいよ開幕。同じ目的・目標を持つ同志が集まる会場は人数以上の熱気が!

メイン会場となる体育館へ。するとそこには、たくさんの人、人、人!

島根県内を中心に、各地から様々な方が雲南市の山あいの町に集結しています。

すでに地域づくりに取り組んでいる人もいれば、中にはこれから始めようとしている人も。

年齢や性別、職業もみなさん十人十色。地域団体の方、自治体関係者、会社員、そして中には高校生まで!

みんな境遇はバラバラですが、目指しているのは「地域を盛り上げたい」、「地域の魅力を発信していきたい」といった「地域づくり」。目的が共通しているだけに、人数以上の熱気が漂っていました。

「地域づくりはモチベーションづくり」がテーマの全体会がスタート

「地域づくりオールスター祭」は、午前中の全体会と、午後の分科会・交流会があります。

全体会ではメインスピーカーを迎えての講演、午後の分科会はNPO・地域団体による事例発表。

今回の全体会のスピーカーを務めるのは、奥出雲町三沢地区で活動されている、一般社団法人おくいずもん代表理事・落合さん。

講演のテーマは「地域づくりはモチベーションづくり」。

どんなお話かな~?と思っていたら、落語家さんのようなお辞儀からスタート。

落合さん、三沢地区では地域の高齢者向けに体操のお兄さんをしていたり、漫談をしていたりと、多彩な顔の持ち主。

今回の講演会は一筋縄ではいかないようです(笑)。

奥出雲町三沢地区は人口600人ほどの小さな集落。にもかかわらず、近年は若者からベテランまでが一体となり、地域を盛り上げています。

地域づくりや地域活動の“失敗あるある”などを交えつつ、どうしたら地域を盛り上げられるか、参加者(プレイヤー)が集まるのか。具体例を交えながらお話頂きました。

一方的に話すだけでなく、時折、ワークを交えて展開。

  • 「理想の休日」を各々書き出して意見交換
  • 人生に重要な要素を順位付けして発表
  • 「実はやってみたいコト」チェックシートでホンネを書き出す

といった具合に、自身の意見を参加者同士で共有。当たり前のことですが、改めて「人によって優先順位や考え方は違う」という事を実感していきます。

落合さんいわく、「“人によって優先順位が違う”ことは忘れがちで、地域づくりに熱心な人ほど沼にハマる」ことなんだそう。

そして、「暮らし」と「生きがい」を掛けた《暮らしがい》こそが大切なんだとも。

三沢地区では、住民にとって優先順位が高いことを、地域づくりに掛け合わせて実践。「こうありたい=理想」ではなく、「やりたいorやってみたい」ことを軸に、活動しています。

とはいえ、私たち人間は、正しい意見・方針だからと言って動くとは限りません。そこでポイントになるのは「人は自分にとって良いことしか動かない」こと。

なので三沢地区では

  • 声掛け×移動販売車
  • 外出支援×楽しみ
  • 地区交流×買い物
  • アイデア×助成金

といった、自身がちょっと得をする(楽しくなれる)活動をいろいろ展開。

スライドショーに写される人の笑顔、そして何より老若男女問わない参加者の姿から、今の三沢地区のポジティブな様子がうかがい知れました。

人口減少によって課題は増えるもの。けれど落合さん流の考え方なら「活躍機会が増えるとも考えられますよね?」と。

また、どうしたらいいのか分からないなら、「半歩踏み出しましょう。そうすれば必ず何かが変わります!」と力強いメッセージをいただきました。

課題を別の視点から考えてみる、この半歩の歩みだけで、なんだか世界がちょっとだけ違うように見えてきそうです!

白熱のランチタイム!?「1分入魂PR」タイムが熱かった

大盛況だった全体会が終わり、一旦、お昼休憩。参加者は地元の幸が詰まったお弁当をいただきます。

煮しめや山菜おこわなど、身体にやさしい一品ぞろいのお弁当。食べ進めていると、どこからか賑やかな声が・・・。

ステージにて「1分入魂PR」がスタートしていました。事前に参加申し込みした人が、自身の思いなどを発表する時間。

  • 今取り組んでいることを発表する人
  • これから頑張ろうとしている人
  • 自己紹介&インスタフォローをお願いする人

などなど、つい箸を止めてしまう内容てんこ盛り。地域づくり関係者とつながれるのも「地域づくりオールスター祭」の醍醐味です。

午後は「分科会」へ。2つの分科会に参加できます

午後からは分科会。6つの部屋に分かれ、各団体さんから活動の内容やポイントなど、実際の様子をうかがいます。

分科会は同時にスタートしますが、前半と後半に分かれるので最大2団体の話を聞くことが可能。

今回は江津市と雲南市で活動している2団体の分科会にお邪魔してきました!

学生と取り組む空き家活用@都野津街並みの会(江津市)

江津市都野津町は赤い「石州瓦」の伝統的な町並みが広がるエリア。この美しい町並みを後世に伝えるべく、街並み景観協定の締結を主目的に活動しているのが都野津街並みの会です。

活動のきっかけは、県立高校から寄せられた1件の問い合わせ。当初は1軒の古民家活用イベントだったのが、今やNPO法人・自治体の協力、そして「しまっち!」サポーターの参加が続々と。

直前に行われた古民家×町歩きイベント「つぬさんぽ」では約3000人が来訪。イベントスタッフには中高生や大学生の姿が多く、活気にあふれた催しになっているようです。

また、街並みの会では古民家再生のリノベーションワークショップを精力的に開催。そこには、地元高校や大学、そして県外から様々な人たちが参加しています。

古民家(空き家)は各地域の共通課題のひとつということもあり、分科会参加者は興味津々。古民家の維持は?自治体のバックアップは?など、ホンネトーク満載の質疑がありました。

成功の秘訣として、街並みの会からは「イベント開催をゴールに設定し、その過程(=古民家再生のワークショップ)に参加してもらうこと。みんなが楽しめるゴールがあることで、サポーターも協力者も応援してくれる」といった具体的なアドバイスも。

活動内容が濃い~分、あっという間の60分でした。

幸運を招く環境整備から地域づくり~「しまっち!」活用。地道に活動をPR~@コウノトリの会春殖(はるえ)(雲南市)

続いてやってきたのは、コウノトリとの共生を目指し、環境整備などに取り組んでいるコウノトリの会春殖。

雲南市のシンボルとして、また“幸運を運ぶ鳥”として親しまれているコウノトリ。エサ場となるビオトープの環境整備を中心に活動していますが、中々認知されず困っていたところ、関係人口マッチングサイト「しまっち!」を知り、活用していくように。

それまで情報発信に積極的ではありませんでしたが、広報の一環としてトライ。すると、掲載2年目には雲南市外からサポーター、しかも40歳以下の若手が現地に!

分科会では、事例発表よりも質疑応答と、団体に対する提案がメインになる不思議な流れに!

発表者の鳥谷さんから「地域内の人に参加してもらうためにはどうしたらいい?」と参加者に質問する場面も。すると参加者からは「クイズラリー形式にしてみてはどうだろう」、「生き物観察など、学校の課題と絡めてみては?」と、アイデアが続々と出てきました。

今回のイベントが指す「オールスター」とは、事例発表者だけでなく、参加者もその一員です。そのコンセプトを、リアルで見られるとは・・・!地域や所属を越えて、地域づくりの背中を押されるのも楽しみのひとつなのかも。

そのほかの分科会の様子はダイジェストでどうぞ!

想いをかたちにする“○○”~じわじわ広がる!コアファンのつくり方~@NPO法人くらしアトリエ/NPO法人かえる倶楽部(出雲市)

地域にも環境にもやさしい暮らしのあり方を探究し、県内外へ発信している2団体。SNSのフォロワーが6000人を超えていたり、ワークショップのリピーターが多かったりと、ファンづくりの巧みさが際立っている団体です。

ファシリテーターを交えながら、活動の詳細を掘り下げていき、参加者と共有。情報発信方法のコツとして、くらしアトリエからは更新を怠らない、ターゲットごとに内容を変えるといったアドバイスが出ました。

かえる倶楽部からは、「しまっち!」を通じて参加者募集はもちろん、その後のレポートも掲載することで、次の仲間を増やすことにつながると話がありました。

楽しい田舎づくりで地域活性化@都賀本郷連合自治会(美郷町)

「地域づくりは楽しんだもの勝ち。住んでいる人が楽しい!と思わない地域に外から人は来ない!」との話を体現するように、活動は多岐に及びます。小さな拠点づくり、バリ島の訪問団との異文化交流、ヤギカフェの開催などなど。事例発表は時間をオーバーしそうなほど山盛りだったようです。

参加者からは、地域おこし協力隊との関係や、周辺の自治組織との連携といった、コミュニケーションに関する質疑が出ました。それに対して、事務局体制の重要さ、協力隊ではなく地域の意識を変えるなど、より実践的な回答がありました。

田舎体験の先にあるもの~民泊と私~@しまね田舎ツーリズム 民泊 風楼(FLOW)(浜田市)

農山漁村などで、地域の人たちや文化にふれる田舎暮らし体験「しまね田舎ツーリズム」。その実践者である民泊施設『風楼』が登壇しました。

一貫して民泊での「経験」を重要視。地域の人との関わりや、その地域にある資源にふれてもらうことで、来訪者に楽しんでもらうことを大切にしているそうです。過去には修学旅行で訪れた高校生を受け入れたところ、リピーターになったことがあり、そこでも改めて体験・経験の重要さを体感したとのこと。

質疑では民泊の許可申請、体験プログラム制作のコツなど、より実践的なお話が飛び交いました。

地域に人を呼び込む仕掛けづくり~官民連携の地域づくりについて~@江津市・波子まちづくり活性化協議会(江津市)

全国初の駅舎併設のブルワリー、飲食店の誘致など、官民連携で賑わいを創出している江津市波子地区。官民連携がトレンドなこともあって2回合計で54名が参加しました。

「そもそも地域に人を呼び込む必要はあるのか?」という問いからスタートした分科会。地域の実情や生の声を取り上げつつ、そこに対する解決策や取り組みを丁寧にひも解いていきました。

現状維持を期待する現地の方には、「今」ではなく「未来」の視点で問題提起し、プロジェクトチーム化して課題に取り組んでいったそう。また、メディアへ積極的に情報をリリース。メディアで取り上げられることで、情報が行政にも届き、自治体の刊行誌に掲載され、ひいては情報が住民の手元へ。

そういった取り組みのスキームを詳細に解説されていました。

「分科会」の後はざっくばらんに交流会

分科会の後は、閉会まで交流会。名刺交換したり、分科会で聞けなかったことを質問したり。みなさん思い思いにお話されていました。

記事の冒頭でお伝えしたように、集まっているのはみんな同じ思いを持った同志。異業種ではあっても、目指す未来が共通している分、話は尽きません。

少子高齢化のフロントランナーこと島根県。その島根に、これだけ「なんとかしたい」と願っている人、動いている人が集まったのは、疑いようのない事実ですし、未来に期待できそうです!

一人ひとりが地域づくりにチャレンジしようとしている星で、それらが集まった今回の「地域づくりオールスター祭」。今回登壇した方々も含め、島根県内の地域づくり・関係人口創出といったプログラムは、しまね関係人口マッチング・交流サイト「しまっち!」で掲載中です。

気になる方は覗いてみてくださいね~!

※掲載の情報は、記事公開時点の内容です。
状況の変化、情報の変更などの場合がございますので、最新の情報は店舗・施設のHPやSNSを確認するか、直接お問い合わせください。

★あなたからの情報提供お待ちしてます!

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タウン情報ラズダ編集部

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島根・鳥取のタウン情報誌ラズダ編集部の現編集長。島根県松江市出身→浜田市→大阪→奈良→松江市在住。
喫茶店の冷えたおしぼりと、帽子が大好物な蛇年の年男。
日刊webラズダでは主にグルメ、ショップ、キッズ関係の記事を担当しています。あ、あとバツイチ&2児のシングルファーザーです。(←どうでもいい??)

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