[松江市]冬の朝市に出かけたら、そこは温かさであふれていた話【冬こそ朝活】
降雪の寒い早朝にもかかわらず、なぜ人は朝市に集まるのか
島根県松江市内で、昨年7月から始まった月に一度の朝市「殿町Park Market」。
朝から家族の予定が入っていない日は、ブラブラしながら意外な出逢いを楽しむのが毎月恒例の私のお楽しみでした。
12月は20日(日)に開催と聞いていたので、冬至直前の薄暗い早朝は、いつもと違ったステキな出逢いがあるかもと、行ってきました。
雪が降る中、路上にテントは並んでいなかったけど……
まだ薄暗さが残る中、そして世の中がまだ起きていない中、出かけるというのは、毎回少しの優越感を覚えます。
路面にも雪が積りはじめていました。
「こんな天気の中でも開催するんだ。大変だなぁ〜」などと思いながら会場へ向かうと…、あれ?露店が並んでない!?
駐車場がParkのままだ……。
そうかぁ、中止なのかぁ、SNSでは中止の告知はなかったけど…と帰路につこうとしたら、雪の中にぼんやりとした灯りが…!
なんだか活気の匂いがする…!
今朝は降雪もあって店内で開催されている模様。
店内は温かさにあふれていた
この日は、多国籍料理店『グリーンズベイビー』の店内と、ゲストハウスのレセプション、さらに向かいのカメラ店のご厚意にもあずかったようで、3会場に分かれて暖をとりながらの開催。
外とは打って変わって、ぽっかぽかの朝市です。
エスニックな朝食の数々、コーヒーにホットワイン、魚の一夜干しに海鮮の網焼き…。
いつもながら料理のクオリティーは本格的です。暖かい店内は、おいしい匂いと幸せな雰囲気であふれていました。
会場内では、この寒さの中「アイス食べたい!」という子ども達の声に笑いが起きたり、朝市の常連さん達なのか「やぁ!元気だった?」と、そこかしこで歓声が上がっていたり。
私はというと、ヨーロッパのクリスマスを思い起こさせるリンゴを煮詰めたホットワインをカウンターでいただき、ホッとひと息。
スローで温かな雰囲気に、ついつい笑顔があふれてきます。
こちらは来るたびに買っている「たらこの燻製」。
「今日は一番大きいモノを!」と店主にサービスしていただきました。
こうして、店主との距離が近く、すぐに打ち解けられるのも朝市の魅力のひとつですね。
カウンターの隣には、生レモンサワーとメンチカツで有名な、あの居酒屋のオーナーさんが。
「初めまして」の挨拶を交わして、しばし歓談。
コロナ禍での苦労話などを冗談交じりにうかがいながら、笑いの絶えない楽しいおしゃべりに花が咲きます。
このレモネード、自宅でお湯で作ってみたら「!!!」でした。
雪の中でも集いたくなる雰囲気がそこにはあった
何より感心したのは、冬至直前のこの時期、しかも外はしっかり雪なのに、早朝にこれだけの人達が集まったこと。
確かにコロナ禍とあって、夜の食事会は家族や職場の仲間に限られがちで、ワイワイした雰囲気を味わえる機会とは縁遠くなった人が多いからなのかもしれませんが、それだけでもない気がします。
せっかくの日曜日。誰だって温かい布団にくるまれていたいと思いがち。だけど、どうしてこんなに多くの人が集まってくるのでしょう?
そこにいるだけで、なぜか心が満たされ、ちょっといい気分になれる。日曜の早朝というひと時を、早起きという”特別きっぷ”を持った人達と共に過ごせる空間。
ちょっと大げさだけど、それだけで生きる活力が湧いてくる。自分がちょっとだけ”良い人”になれる時間がそこにある。
たったそれだけの日曜朝7時過ぎなのです。
帰る頃には、「なんでこんな雪の日に、これだけの人達が集まってくるのだろう?」という疑問はすっかり晴れて、充実した日曜を予感しながら家族が待つ帰途につきました。
「月に一度」という力の抜け加減も、心地良さを演出してくれているのかも。な〜んて、いつになく思いが駆け巡る、気分の良い日曜の朝でした。
次回『殿町Park Market』は1月24日(日)に開催予定!
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この記事を書いた人
タウン情報ラズダ編集部
編集部 ワイルド
日刊webラズダのプロデューサー。島根大学野球部OB。ラズダ編集部のべーやん、いしやんの指導役(?)なのに、いじめられてばかりの窓際族。
海外で開業、メジャーリーグ挑戦、中東の大使館に所属と、いろいろやってはみたものの、何をやっても失敗続きで、ムダな経験がやたらと多い。