赤ちゃん・子どもの成長と笑顔には関係性がある!今こそ考えたい「笑う」の重要性【藤原さんの育児学Vol.45】
笑顔が少なくなりがちな時だからこそ考えたい「笑う」ことの大切さ
新年度に入り早1ヶ月あまり。今春は育児相談件数がとても増えました。
コロナ禍により、しばらく育児相談も来客も少なく、実態が掴めないでいましたが、春になって溜まっていた問題が顕在化してきたようです。
子どもの発達の問題、不登校、進学、学級崩壊、就職、コミュニケーション障害、夫婦不和などなど。
昔からの知人や、紹介で来られた初見の方、様々な方の話を聞くのですが、この時期に言われる5月病などとは違い、コロナ禍で長期間に渡って悩まれている方が多くなっています。
私自身も冬の頃、“中年の危機”が来たのかと悩んでいたので、コロナ鬱の側面があるのかもしれません。
※中年の危機・・・中年期特有の心理的危機、また中高年が陥る鬱病や不安障害のことをいう。ミッドライフ・クライシス(Midlife crisis)の訳語であり、ミドルエイジ・クライシス(Middle age crisis)とも表記される。(ウィキペディアより引用)
そんな私を元気にしてくれたのは、家族の笑顔、スタッフや友人知人の笑顔でした。
Zoomなどの画面越しの笑顔ではなく、実際に出会って他愛もない話題の笑顔、改めて人と人の繋がりの大切さを実感したところです。
という事で、今回は笑顔、「笑う」をテーマにまとめたいと思います。
笑顔は赤ちゃんの「成長バロメーター」
みなさんは、人間がなぜ笑うか考えたことがありますか?
笑うと脳からエンドルフィンという物質が分泌され、幸福感を感じたり、健康に近づいたりするらしいのですが、笑う理由については正確に分かっていないようです。
赤ちゃんは、体内で笑顔を作ることが分かってきていますが、これは表情筋の発達を促す行動のようです。生まれる前から笑顔で大人を癒やしてくれる準備をしてくれているのでしょうか。
私は、赤ちゃんの笑顔を成長のバローメーターと捉えています。
赤ちゃんを育てていると、笑顔になる点が次々変わっていく事に気付きますよね。
例えば、コチョコチョも脳の神経支配を表すように、首元で笑い、その後、お座りが始まる頃にはお尻、ズリバイ頃には太もも、歩く頃には足の裏で笑うようになります。
物理的な神経刺激を与えなくても、生後6ヶ月頃の赤ちゃんは、ママやパパが目の前を左右に動くと笑顔になりますし、生後7ヶ月頃になれば前後にママやパパが動くと笑顔になるようになります。
これは、視力の発達を表していると考えられ、動く物を追うことが始まり、7ヶ月頃には遠近感を感じ取っている事が推測できます。
また、私が好きな月齢として1才3ヶ月頃があり、この月齢の赤ちゃんは驚かすと喜びます。
私がお客さんの赤ちゃんに向かって、全力で「いないないばぁ」をしても、びっくり箱を渡しても、この月齢の赤ちゃんは例え泣いていても、笑いに変わるので不思議です。
子どもたちの笑いのツボを理解できれば成長具合も把握できる?
ほかにも、アンパン●ンのアニメからドラ●もんなどに発展し、ト●ロ、ミニ●ンズなど、成長によって笑う点が発展していきますよね。
私は秋本治先生の「こち亀」の漫画が好きなのですが、息子が成長し、この漫画のおもしろさを共有できたときにはうれしかったです。
その後、息子の部屋から突然笑い声が聞こえてくるようになったのは困りますが(笑)。
このように、子どもの成長は「何で笑うか」という点が分かると、その子の発達状況が見えてきます。
2才半で言葉が出ない子、受験に失敗した子、不登校の子、皆笑顔を出す事が苦手になっていました。また、習い事で忙しいお子さんや、勉強が凄くできるお子さんでも笑顔が自然に出ない子もおられます。
中学生や高校生であれば、趣味や恋愛話、ジョークなどで笑みを引き出すことからカウンセリングは始まります。大人になっても、自分の能力や心の余裕などによって笑顔が出る点は変わりますよね。
逆に言えば、似たような点で笑う者同士は友人になりやすいのかもしれません。昔から、笑う門には福来たると言いますが、自分だけ、相手だけが笑っているのではなく、皆が笑顔になる様な世界になって欲しいものです。
様々な理由で、長らく笑っていない方もおられるでしょう。コロナ禍の今、笑う事が許されない、笑いたくても笑えない方々もおられると思います。
でも、冒頭で紹介したように、お母さんのお腹の中で、私たちは笑う準備をして生まれてきました。その事は忘れないでおきたいですね。
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この記事を書いた人
Reindeer 代表取締役社長
レインディア藤原さん
北欧インテリアショップ『reindeer』、木のおもちゃのレンタルプログラム「もくレン」などを運営。中海テレビ「県議熱中討論」コーディネーター、よなご宇沢会幹事も務める。幼稚園や保育園、市町村の子育て支援センターなどで育児講演を行う。乳幼児の育児相談から不登校問題もお気軽にどうぞ! いつも作りかけのお店はまさに秘密基地、まずは自分でするのが藤原流であり、北欧から学んだこと。お喋り大好きな二児の父です。
最近では、米子市岡成で子育て支援プロジェクト『コーセリ』の代表理事を務めています。私は子どもが生まれる前の妊娠期から、子育てや子どもの発達について学びながら準備をしていくことが、子育ての不安を減らすうえで大切と考えています。そのような視点から、子育て世代の親を対象としたセミナーを企画・開催しています。また、子どもと一緒に参加できる体験教室やイベントなども行っています。
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