“カッコイイ!”と思う感覚は子どもの成長を促す重要なエッセンス?

レインディア藤原さん
レインディア藤原さん

子どもたちの「カッコイイ!」と思う感覚。実は未来へつながる重要な感情

藤原さんの育児学Vol.81

みなさん、こんにちは。先日、娘の小学校の参観日へ行ってきました。

6才年上の兄の時から欠かさず参観日には行くようにしていたので、参観日歴も7年目。そうすると、さすがに周りの保護者達は若い人が多く、白髪と中年太りの私は肩身が狭い思い・・・。

最近は、お父さんの参観率も高くなり、以前は感じていたママの中にパパひとり、みたいな恥ずかしさはなくなったものの、カッコイイ若いパパ達の中で、社会では感じない年長者ゆえの居心地の悪さが出てきました。ま、年をとるのは仕方ないことですよね。

自分ではそう感じていても、娘からすれば大好きなパパではあるようで、参観日に来た事を喜んでくれるので、これからも行きたいと思います。

さて、今回の育児コラムは「カッコイイ」について書いていこうと思います。

子どもの「カッコイイ」の感情・行動はいつから?パパのメインの出番は3才

先日、私が“カッコイイ”と尊敬している、ノンフィクションライターの田崎健太さんと話をしていた時、「米子にはカッコイイ大人が行くところが少ない」という話に。

確かに、オシャレして行くような、高校生が憧れるような大人な空間は思い当たりません。そもそも、“カッコイイ”とか“オシャレ”といったワードが時代遅れなのかもしれませんが、そこには人生の余裕が伺えます。

では、この「カッコイイ」と思う感覚を、育児学コラム的に解釈してみましょう。

カッコイイの言葉や意識は、男の子では3才を超えた頃に生まれます。

それまでは、電車やバスなどの乗り物や、動物に対する興味が遊びの中心ですが、3才を超えた頃から徐々に強い者、カッコイイ者への憧れがふつふつと。その最たる例が、仮面ライダーやウルトラマンといったテレビのヒーローたち。

遊びの中でも、戦いごっこや強い・弱いにこだわる行動が現れてきます。

この頃、スポーツ選手や歌手・ダンサーなどへの憧れを表す子も出てきて、後の人生に影響を与える出会いもありますよね。

当店のお客様には、「パパの出番が3才頃にはあるので、必ずその時には子どもにカッコイイ姿を見せてあげてくださいね!」と伝えています。

早く走る姿、壊れたおもちゃを直したり、ママの困り事を解決したりといった姿を見せる事で、パパをカッコイイ!という評価に繋げるチャンスになるワケです。

女の子でも、3才を超える頃にはママとパパへの態度をガラリと変える行動が生まれ、パパに甘える行動が出てきます。

ここでカッコイイパパを演じることができれば、娘からの信頼をゲット。ですが、家にいなかったり疲れて寝転んだりしていては後々、相手にされなくなってしまうので注意が必要ですよ。

ここで生まれた“カッコイイ”という意識は、その後の成長意欲にもつながります。野球選手に憧れた子は、毎日の練習を始めたり、昆虫にカッコ良さを感じた子は毎日図鑑を調べ始めたり。

私の周りでは、ロボットに興味を示したり、神楽の演者に憧れたりした子ども達も。

カッコイイ、憧れ、尊敬。子どもも大人も重要な感情ですね

私は、子どもばかりではなく、大人の男性にとってもこの「カッコイイ物への憧れ」が成長には大切だと捉えています。

仕事への意欲も、上司をカッコイイと感じる、憧れの人と同じ道で歩んでいると感じられると、不思議と頑張れるもの。

しかし、会社の上司を見てもカッコイイと感じない、尊敬できない人の元ではモチベーションが下がりますよね。

学校の勉強も、部活動においても同じで、先生や先輩に憧れるような「カッコイイ人がいるか、いないか」は、とても大事な要素であると感じます。

不登校相談を受けている時にも、子どもと対面できた時には必ず「尊敬している人いる?」と質問します。するとほとんど全ての子が「居ない」と答えます。

同じ育児相談でも、学校で問題を起こす子の場合は、誰かを尊敬していたり、カッコイイという感覚を表すような言葉が出てきたりします。カッコイイ人や物にふれることは、男の子にとっては、特に頑張る要素に繋がるのではないでしょうか。

役に立たないスーパーカーを買って喜ぶ億万長者の男性達を見ても、なんとなく分かりますよね。(私もスーパーカー欲しいですけど(笑))

そういった意味でも、男の子の不登校相談にのる人は、カッコイイ人である事もひとつの必要なコトではないかと考えます。

一方、男の子の“カッコイイ”と捉える趣向は、女性からすると少し違っているように感じます。それはまるで、“カワイイ”とか“オシャレ”の定義が違うのと同じように。

妻は、スーパーカーを見ても嫌悪感を込めて○○○○(伏せますが・・・)みたいと言いますし、娘はヒーローやロボットには全く興味を示しません。これを価値観の相違と捉えてしまうと、家族不和に繋がってしまいますが、“カッコイイ”が男性を育てる要素と思えば理解もできますよね。

外見ばかりではない、一人ひとりが感じるカッコイイという感覚、みなさんは、誰や何をカッコイイと思いますか?

これからも参観日に行けるように、娘からもカッコイイと言われるよなパパになりたいと思います。

※掲載の情報は、記事公開時点の内容です。
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この記事を書いた人
レインディア藤原さん

Reindeer 代表取締役社長

レインディア藤原さん

北欧インテリアショップ『reindeer』、木のおもちゃのレンタルプログラム「もくレン」などを運営。中海テレビ「県議熱中討論」コーディネーター、よなご宇沢会幹事も務める。幼稚園や保育園、市町村の子育て支援センターなどで育児講演を行う。乳幼児の育児相談から不登校問題もお気軽にどうぞ! いつも作りかけのお店はまさに秘密基地、まずは自分でするのが藤原流であり、北欧から学んだこと。お喋り大好きな二児の父です。

最近では、米子市岡成で子育て支援プロジェクト『コーセリ』の代表理事を務めています。私は子どもが生まれる前の妊娠期から、子育てや子どもの発達について学びながら準備をしていくことが、子育ての不安を減らすうえで大切と考えています。そのような視点から、子育て世代の親を対象としたセミナーを企画・開催しています。また、子どもと一緒に参加できる体験教室やイベントなども行っています。

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