【月齢別】赤ちゃんの夜泣きの原因と基本的な対処方法《10ヶ月ごろ~2才》
【後編】赤ちゃんの夜泣きの原因とその対処方法を紹介《生後10ヶ月~2才ごろ》
みなさんこんにちは。レインディアの藤原です。
前回に引き続き、「赤ちゃんの夜泣き」コラムの後編、生後10ヶ月以降の内容をまとめていきます。
ハイハイやずり這いが始まる10ヶ月ごろ
生後10ヶ月ごろになると、ハイハイやずり這いが始まる赤ちゃんも増えてきます。
このごろに夜泣きが激しいと相談を受けると、まず私が疑うのは「昼間の過ごし方」。
動けるようになると、「子どもの体力を消耗させれば疲れて寝るだろう」と考える親御さんが多いんですが、実はこれ逆効果。
1日の出来事を寝ている時に整理するため、昼間にたくさん運動・活動をすれば、それらの情報を整理するために、脳は休めなくなってしまうんです。
あるご家庭では、朝から水泳教室に通い、午後も公園や育児支援センターへ、と一日中お出かけしていて、休む暇がない。
お母さんとして、子どもの成長を促したいし、家で子どもと二人きりは大変だったのでしょう。しかし、これでは赤ちゃんの脳や体への負担が大き過ぎます。
我が子が生後10ヶ月の時、寝る前に足のストレッチ運動をしてから寝かせ、その後いつその足の動きを再現するのか、ビール片手にずっと観察したことがあります。結局、寝入ってから2時間後くらいに、そのストレッチと同じ動きをしていました。
再現するには、それなりに記憶力や、脳の体の神経支配が広がってこないといけません。生後10ヶ月ごろには《起きていた1日分のデータを整理できるようになっている》と推測するのです。
成長の個人差は大きいので、一概には言えませんが、10ヶ月ごろの夜泣き対策としては、「昼間の運動を増やさない」考え方もあります。
朝から水泳教室に通っていたご家庭も、私がそれらを一旦止めて、穏やかな昼生活を提案したところ、すぐに夜泣きが収まり感謝の電話をいただきました。
子どもの成長速度に合わせた運動を理解していないと、結局は成長を妨害しかねないワケです。「寝る子は育つ」と言われるように、睡眠の質を見て成長を急がないようにしたいですね。
消化力が育ってくる11ヶ月ごろには「ガス抜き」も大切に
11ヶ月ごろになれば、消化力も育ってきます。寝ている時にガスが生成され、それを上手に出せないことで夜泣きする場合も。
おならやゲップがスムーズに出せるといいんですが、内蔵を動かすにも筋力の成長が必要になってくるワケです。
我が子もこの月齢の時に、夜中の2時間くらいずっとおんぶして、あやしても泣き続けてホトホト悩んだ事がありました。
当時の私は、体内ガスの生成が夜泣きの要因となることを知らなかったので、寝た子を起こすまいと暗い部屋の中でそっとあやしていました。
けれど、逆に部屋を明るくして起こし、背中をトントンしてゲップを出したら、「ゲ~ッ」という大きなゲップとともに、スイッチが切れたように寝てくれた事が・・・!
1才前後では、このような《体内での状況が夜泣きの要因》になることが出てきます。
消化力が育ち、栄養を吸収できるようになって、脳は寝ようとしているけども、体は消化運動をしようとして眠れない。この場合は、食事と睡眠の時間を少し変えると改善することがあります。
その昔、日本の幼児教育の神と言われる内藤寿七朗先生は、ミルクタンパクアレルギーを提唱していましたが、夜泣きの原因がミルクの栄養吸収による場合もあるようです。
我が家の息子が1才の時も、すでに卒乳して粉ミルクを与えていました。しかし、夜泣きが激しくなったため、幼児用の豆乳ドリンクに変えたところ、翌日から夜泣きが収まった事があります。
1ヶ月ほど豆乳を続け、その後は戻しても夜泣きは出なかったのですが、食べ物の消化が夜泣きに与える関係は強くあるようです。
1才以降の夜泣きの特徴と対処方法
1才を超えてくると、ほかにもママの母乳に要因が出てくる事も分かっています。
1才過ぎには、多くの赤ちゃんが歩き始めて行動範囲が拡大。イヤイヤの表現も現れてくるので、イタズラをしてママの表情を伺ったり、チャイルドシートやベビーカーを嫌がって、外の散歩を求めてきたり、落ちてる物を口に入れたりと、目が離せなくなってきます。
1日の中で起きている時間が増え、それらのママのストレスから、脳内でストレスホルモンが生成。血液で伝わって母乳から赤ちゃんにストレスが移るという論文も。
もし、1才を過ぎて母乳育児をしており、夜泣きが激しくなったら、寝る前だけ白湯やお茶にして様子を見てみましょう。それで夜泣きが収まるようなら、私は迷わず卒乳をオススメします。
卒乳時期は、世の中で様々な意見や考え方がありますが、私は1才3ヶ月ごろに挑戦する事を提案しています。このごろなら、3日ほど泣けばおっぱいの事は忘れてくれます。
これ以上後になると、1週間以上泣き続けたり、おっぱいをせがんだりして、中々卒乳が大変になるからです。
1才3ヶ月で卒乳すると、夜泣きの相談はほぼなくなります。
夜中にムクっと起き上がって歩くなど、夢遊病のような行動の相談がある事もありますが、この月齢では特に不思議な事ではありません。
2才近くまで成長すれば、寝ている時に脳は1日の整理をして、体は動かさずに休ませる分離ができるようになります。2才を超えれば、寝相は落ち着き、体内時計も育ってきて暗くなったら寝る、朝には目が覚める、といった生活サイクルが生まれてきます。
そうなれば、起きている時はイヤイヤ期で大変ですが、寝顔を見ると癒やされる段階に入り、子どもが寝る夜が楽しみになってくると思いますよ!
今まさに夜泣きで悩んでいる方、遠慮せず気軽にご相談ください。お電話でもメールでも対面でも構いません。
意図しない事が原因で夜泣きに繋がっている事がよくあります。
ネットで騒がれているスマホやタブレット、テレビなどのブルーライト、インスタント離乳食が夜泣きの原因であることは実は稀です。赤ちゃんもママも、しっかり睡眠をとって夏バテしないようにしてくださいね!
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この記事を書いた人
Reindeer 代表取締役社長
レインディア藤原さん
北欧インテリアショップ『reindeer』、木のおもちゃのレンタルプログラム「もくレン」などを運営。中海テレビ「県議熱中討論」コーディネーター、よなご宇沢会幹事も務める。幼稚園や保育園、市町村の子育て支援センターなどで育児講演を行う。乳幼児の育児相談から不登校問題もお気軽にどうぞ! いつも作りかけのお店はまさに秘密基地、まずは自分でするのが藤原流であり、北欧から学んだこと。お喋り大好きな二児の父です。
最近では、米子市岡成で子育て支援プロジェクト『コーセリ』の代表理事を務めています。私は子どもが生まれる前の妊娠期から、子育てや子どもの発達について学びながら準備をしていくことが、子育ての不安を減らすうえで大切と考えています。そのような視点から、子育て世代の親を対象としたセミナーを企画・開催しています。また、子どもと一緒に参加できる体験教室やイベントなども行っています。
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