子どもと保護者のための第三の居場所が「利用しやすい居場所」になるために
「子ども食堂」をはじめとする第三の居場所の在り方
みなさんこんにちは。レインディアの藤原です。
朝晩少しずつ涼しい風が吹くようになり、すっかり秋めいてきました。
しかし、ガソリンや電気代、毎日の食事も物価高で季節の変化を楽しむ余裕が・・・。コロナ禍の自粛生活が終わったと思い、昔よく行っていた飲食店に向かうと、次々と閉店していて途方に暮れます。
結婚記念日を毎年祝っていたフレンチレストラン、30年通う老舗のそば屋さん、オーナーとも仲良しになったラーメン屋さん、家族みんなが大好きだったお弁当屋さん、オープン時から経営アドバイスしていたおしゃれなカフェ。
全部なくなってしまいました。街に出ていくと、コロナや不景気による街の損壊が目につきます。
そういった社会状況の中、最近は「子ども食堂」が全国で増え、鳥取県でも次々と誕生し、行政が把握しているだけで70件を超えたと。
「子ども達にお腹いっぱい食べさせてあげたい!」その想いは理解できますし大切。一方、弊害が現れてきているので、今回はあえてこの流れに水を差したいと思います。
子ども食堂は「安くご飯が食べられる場所」ではない
数百円や無料で提供される「子ども食堂」という名前の食事処。
テレビCMでも「子どもだけでなく、誰でも利用できます」と、日々の食事に困る人に使ってもらえる場として告知されています。
私は県内外の子ども食堂に伺って話を聞いた事があるのですが、実際は大人の利用が多い、それもサラリーマンの利用が増えていると聞きます。
なんでも、200円でランチが食べられると喜ばれている、とのこと。
サラリーマンの大人が列をなしている食堂は、子どもが入りやすいでしょうか?
またその状況は、近くで商売している飲食店からしたらどうでしょう?
修行して腕を鍛え、良い食材を探し、準備に時間をかけて提供される料理は200円では出せません。何よりもっと価値があります。
行政などから助成金をもらい、お腹を空かした子ども達のためにと、提供された食材でボランティアが愛情込めて作った数百円の定食。
野菜などの食材や、賞味期限が近い食材を配布している場には、子ども食堂運営者がこぞって来ています。
ヤングケアラーや家に居場所のない子ども達を救う場は絶対に必要。
夏休み明け、給食が1日の唯一の食事であった子どもは、痩せて2学期を迎えるので、見た目で分かるほど。
子は親の鏡。子ども食堂が必要な子の背後には、子に満足に食事を提供できない親の存在があり、その親のフォローこそ大切な部分です。
風俗業を営む経営者と話すと、働く女性達はご飯を炊くことも、自分で料理を作ることもできず、放っておくとお金もなく、餓死するか犯罪に走ってしまうレベルだと。
毎日、彼女達の命を救うために、食事を作って食べさせていると話します。
仕事が終わって、スーパーに行くと閉店間際で半額などのシールが貼ってあり、格安になっています。
しかし、子ども達が来るような時間ではありません。
先日、島根県知事が日本の義務教育の在り方に苦言を呈されていましたが、本当に危機感を感じます。
プログラミングやストリートダンス、英語教育も必要かもしれません。
しかし、自分の体を作り、守る事ができない人々が激増している今日。社会構造を急いで対応させていかないと、マズイのではないでしょうか?
夏休みにも給食を提供したり、企業の社食整備の在り方を検討したり。行政を巻き込んだ新たな社会の構築がなされることを願います。
そして、海の幸、山の幸が豊富にある山陰の食文化がより発展していくといいですよね。
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この記事を書いた人
Reindeer 代表取締役社長
レインディア藤原さん
北欧インテリアショップ『reindeer』、木のおもちゃのレンタルプログラム「もくレン」などを運営。中海テレビ「県議熱中討論」コーディネーター、よなご宇沢会幹事も務める。幼稚園や保育園、市町村の子育て支援センターなどで育児講演を行う。乳幼児の育児相談から不登校問題もお気軽にどうぞ! いつも作りかけのお店はまさに秘密基地、まずは自分でするのが藤原流であり、北欧から学んだこと。お喋り大好きな二児の父です。
最近では、米子市岡成で子育て支援プロジェクト『コーセリ』の代表理事を務めています。私は子どもが生まれる前の妊娠期から、子育てや子どもの発達について学びながら準備をしていくことが、子育ての不安を減らすうえで大切と考えています。そのような視点から、子育て世代の親を対象としたセミナーを企画・開催しています。また、子どもと一緒に参加できる体験教室やイベントなども行っています。
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