「邑智郡森林組合」ってどんな会社?[鳥取・島根のリーディング企業2024]

編集部にっかんくん
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働いてみたい注目企業65社!就活の必携本「鳥取・島根のリーディング企業2024」

みなさんこんにちは、鳥取・島根のタウン情報誌「ラズダ」編集部です。

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鳥取・島根には業種を問わず、“山陰から世の中を元気にしたい!!”と本気で考えている企業がたくさん。

本誌で紹介しているのは、山陰を、日本を元気にしよう!という熱い想いを持つ65の企業。「この企業で働いてみたい」「こんな人たちと仕事がしてみたい」そんな企業がきっと見つかる就活情報誌です。

今回は「鳥取・島根のリーディング企業2024」の中から、私が特に気になった企業をピックアップ!新卒就活、転職、UIJターンの参考にしてみてくださいね♪

「邑智郡森林組合」ってどんな会社?

山は持続可能な豊かな資源 循環型林業で未来をつくる

日本の国土面積の約7割を占める森林。森林率はフィンランド、スウェーデンに次いで世界第3位を誇り、世界有数の森林国と言えます。しかし、安い外国材の輸入などで国産材が活用されず、林業従事者の減少も相まって、放置され、荒廃してしまっている森が数多くあるのが日本の林業の現状なのです。

そんな中、「木を育てる」から「伐る」「使う」まで一貫して担う循環型林業に力を注いでいるのが「邑智郡森林組合」。全国4位の森林率を誇る島根県。中でも組合が所管する邑智郡3町と江津市桜江町は多くの山を抱えています。「山は、木材などの林産物を生産するだけでなく、山崩れや洪水を防いで国土を守ったり、水を蓄えたりするほか、二酸化炭素を吸収・固定することで地球温暖化を防止するなど多面的な機能を持っています。適切に管理すれば次世代にもつなげていける持続可能な資源。先人から引き継がれてきた豊かな資源を守り、生かすことで、地域とともに成長していきたい」。植田淳代表理事組合長の言葉と表情からは、郷土を守り育てるという強い意思が伝わってきます。

1988年、邑智郡内7組合の合併により発足しました。スギ丸太の価格は80年をピークに下がり始めており、55年には50万人以上いた林業従事者が約5分の1にまで減少。林業の危機が叫ばれ始めていた時期、組合は事業の多角化を推し進めていきました。管内に菌床椎茸榾木(ほだぎ)センターや堆肥センターを建設。自走式粉砕機を導入し、木くずなどの産業廃棄物を収集・運搬・処理する業務もスタートしました。03年には木質有機堆肥の販売、15年には木質バイオマス発電用燃料供給も開始。現在はバイオ発電用に月約1000トン、製紙用に同量のチップを出荷するも、まだまだ供給が追い付かないほどのニーズがあります。家庭での剪定枝や町管理の樹木も処理できるよう、一般廃棄物処理の許可取得も目指しています。

多角化を進めたのは、循環型林業を実現するためです。まず、伐採した場所を整備し、スギやヒノキの苗木を植え、下刈りや間伐などを行って「育てる」。50~80年という長い年月を経て直径30センチ前後になれば「伐る」。間伐や主伐で伐られた木は、建築用材だけでなく、製紙用チップや木製バイオマスチップ、菌床榾木や堆肥などとして「使う」。すべてが循環して初めて、限られた資源を無駄なく使え、次世代に残すことができるのです。

林業従事者の環境整備にも注力してきました。組合発足当初の従業員は全員が55歳以上。労働環境や安全対策も不十分でした。それらを見直すと共に給与体系や働き方などを再構築。林業の魅力発信も進めました。その効果もあり、約20年前から若者の求職が増え、現在は熟練技術者として第一線で活躍しています。

木は一つとして同じものがなく、植えられている場所や条件もさまざま。基礎知識やマニュアルを記したものはあるが、あくまでも指標に過ぎず、最終的には現場で学んでいくしかありません。「山には危険も多い。経験を積み重ね、木や山を知る中で、危険への対応技術も身に付きます。経験が嘘をつかない仕事です」と植田組合長。組合では、業務で使う各種重機の資格取得を積極的に支援するなど、作業員のスキルアップにも力を入れています。

林業の現場では近年、複数の工程を一貫して行える高性能機械が普及し、作業の効率化が推し進められています。組合でも今春、輸送用ドローンでの苗の運搬を試験的に実施、作業員の労働負荷が減りました。最先端の技術を活用し、大自然とともに人が豊かな資源を守り、未来に残す。それが21世紀の林業なのです。

手塩にかけて育て上げ、次世代に継承する

苗木を植栽し、世話をしながら樹木を育てる森林整備を担当する若宮さん。わずか20~30センチ程度の小さな苗が太陽の光や土からの養分を十分に吸収できるよう周辺の草を刈ったり、大きくなったら枝打ちや間伐をしたりして、大きく育てていくのが仕事です。3年前、希望して伐採・搬出部門から転属しました。「出来上がった木を伐ることより、小さい苗から手間暇かけて育て上げる方が自分の性分に合っている気がして」と照れ臭そうに笑います。

季節によって業務内容は異なり、特に炎天下の中、苗周辺の草を刈る作業は体に堪えるもの。夏季は午前5時から作業を始め、休憩を挟んで昼には終了。「体力は付きましたね。同級生4人と富士山に登りましたが、自分だけが頂上までへばりませんでした」。冬季の間伐作業では、高さ20mにも育った樹木を全体の3割ほど間引くといいます。「もったいない気がしますよね。でもいい木を残すためには大切な作業なのです」。

小さな頃から家族で近所の小さな山に登るのが好きだったという若宮さん。「木が育つには数十年かかります。先人の意志を受け継ぎ、次の世代へと財産を残せる仕事に誇りを感じます」。

木と向き合って最適な伐り方を考える

幼い頃からの夢だった芸人や漫画家を目指したのち、弱冠28歳で祖父母が邑南町に残した家を継ぐことになった日野山さん。そこで出合ったのが林業という仕事でした。「自然の中で働きたいという気持ちが強く、惹かれました」。広島市街地で育ち、山とは縁がなかったが、20歳の頃に自転車での日本一周を経験。アップダウンの地形や満天の星空を体感し、自然への関心が生まれていたといいます。

組合への就職が決まった後、県立農林大学校林業科に進学。2年間、林業に関する知識や技術を学んだ上で昨春から山で働き始めました。10年以上の経験があるベテラン技術者と共に、立木の伐採や搬出などを担当しています。「農大で練習したのは真っ直ぐな木がほとんどでしたが、現場では極端に曲がっていたり寝ていたりする木も。1本として同じ木はなく、最も適した伐り方を考えなくてはいけませんが、まだまだミスばかりです」。伐る木は長さ数十メートル、重さ数百キロ。狙った場所に倒せなければ、危険でロスも大きく、慎重な作業が求められます。

現場は日々変わるものの、「同じ空間に居るのが苦手なので性に合っています」と笑顔でした。

建築材に不向きな木は、無駄なくチップに加工

福祉業界から転職した金山さんは、障がい者の就労支援施設で木炭や薪の生産に関わる中、林業への関心が高まったといいます。「チェーンソーやワイヤーで山から伐り出す作業が面白くて。いろんな大型機械に乗ってみたいという好奇心も強かったんです」。同級生から組合の求人を聞き、新天地に足を踏み入れました。

入組後、各種車両建設機械の資格を取得。伐り出した原木を大型トラックで工場に運んだり、粉砕した木くずを発酵して有機たい肥化したりする業務を経て、現在は建築材に不向きな木を製紙用チップに加工する工場の班長を担います。工場に運ばれてくる木や枝葉は1日計約90トン。原木はまず適度な長さに専用の機械でカットし、皮をはいで、チップ状に加工します。「木が真っ直ぐの部分でカットしないと皮がはがれにくくなります。重機で原木をつかむ時点から位置を考えますし、チップ状に仕上がった時点でも目視で状態をチェックしています」。

工場内は木の粉塵が飛び、空調服も使えませんが、「暑いのは大変ですが、好きなのか続けています」と笑顔。地元産木材を活用し、自宅も新築しました。「木の家はいいですね」。

小さな苗木を植栽し、世話をして育てる

伐採跡地を整備後、長さ20~30センチ程度のスギやヒノキの苗木を1本ずつ人の手で植えます。下草より大きくなるまでの約5年間は、こまめに下刈りし、苗に十分な光や栄養分を与えます。ある程度育つと除伐や枝打ち、間伐を行い、利用価値の高い木のみを残していくのです。

高性能林業機械駆使し、効率的に伐採・搬出

木材にできる大きさに成長したら伐採して搬出。木の重心などによって倒し方も1本1本異なるため、経験と知識、そして十分な安全確認が求められます。重くて長い木を伐り出すのは重労働ですが、近年は高性能林業機械の活用で、作業の効率化や安全性向上が図られています。

使い道に応じて加工し、森林の恵みを使い切る

建築材として使われない針葉樹や広葉樹は工場に持ち込まれ、製紙用チップや菌床ブロック、木質バイオマスチップなどに加工。事業活動で発生した木くずは粉砕し、有機堆肥化して販売しています。森林の恵みを余すところなく使い切ることが、循環型森林経営を支えています。

採用担当者からあなたへ

引き継がれてきた地域の財産を、将来の世代につないでいくというスケールの大きさが林業という仕事の魅力の一つ。大自然の中、季節の移り変わりを肌で感じながら、身一つで作業できるのも爽快なものです。残業がなく、休みも確実に取れるので、オフを充実させている人も少なくありません。

【資料請求・お問い合わせ先】
採用直通TEL/0855-72-0277
採用直通 E-mail/shinrin@mx.miracle.ne.jp

公式サイトはコチラ

企業概要

事業内容 森林整備事業、販売事業、加工事業、指導事業
創業 昭和63(1988)年8月1日
代表者 代表理事組合長 植田 淳
社員数 95名(男88名 女7名)

邑智郡森林組合

オオチグンシンリンクミアイ
電 話:0855-72-0277(採用直通)
住 所:島根県邑智郡川本町大字因原66 [MAP]
情 報:HP

sponsored by 邑智郡森林組合

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山陰のタウン情報誌「Lazuda」編集部に所属(?)。新しいコト、ウワサに目がないミーハー。当サイトのマスコットキャラクターも務める。

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