遊びの分析〜パパの育児参加で“育児革命”が起こる⁉︎【藤原さんの育児学Vol.13】

レインディア藤原さん
レインディア藤原さん

「育児」や「遊び」の分析が始まってきました

新年明けましておめでとうございます。今年も子育てをテーマにコラムを発信していきますのでよろしくお願いします。

 

さて先日、少子化が政府の予想よりも2年も前倒しで進んでいるとニュースがありました。

ますます深刻になっている日本。育児に積極的なパパも、そうでないパパもいると思いますが、日本の未来のためにパパの出番です。車や飛行機などの写真を撮って、趣味に没頭し過ぎてはいけませんよ。(自戒の意味も込めて…笑)

 

以前のコラムでスウェーデンを紹介しましたが、育児先進国•福祉国家として知られるスウェーデンも、40年ほど前は日本と同じで育児は女性の仕事というのが一般的でした。

当時、少子化が進み、元々気候も厳しく人口の少ないスウェーデンは国の存亡の危機に直面し、大きな転換をした結果が今の出生率UPや福祉国家というワケです。

それ以後多くの取り組みがされましたが、男性の育児参加を進めるには大きな反発があり、その結果、法整備で半ば強制的に男性は家庭に入って育児をする状況になりました。

当時のスウェーデンを旅行した日本人の話で、男性がベビーカーを押していて「同性愛者が多いのかな」と印象を持ったと聞いた事がありますが、実は国の決まりで育児をしていた普通のパパだったのですね。

 

このように、形から入ったスウェーデンですが、男性が育児に向かうことで少子化は食い止められたという話は以前しましたね。

それ以上に、男性が家庭に入って育児をはじめると、多くの事が解明されてきました。

女性は想像力や未来志向な考え方をする一方、男性は過去を意識し構造的な物に探究心を示す特徴があります。

例えば、車やバイクを改造したり、腕時計の機械に魅力を感じたりしますし、世のおじさん達は過去の武勇伝や学歴などを語りたがりますよね。

ある物を分析する能力は、男性の性なので、育児に取り組むと子どもの発達や脳の働きを解明したいという気持ちが出てきます。なぜ物を口に入れるのか、夜泣きの原因と対策は?、文字はどやって教えるのか、計算はいつから理解できるのか?

未来志向のママは問題が解決すれば次の課題を見つけますが、パパは原因追及するようになり、データの蓄積が始まります。

私もパパであり育児支援サービスを提供していますから、子ども達の行動を細かく分析しデータ化、解明できる事が楽しいワケです。

もう2年前になりますが、私がテレビ新広島さんの「そ〜だったのカンパニー」に出演した後で、岡山県立大学デザイン学部の林先生から面会のお願いが寄せられました。

林先生もパパなのですが、「生徒達に木のおもちゃをデザインしてもらおうと思って、全国のおもちゃ美術館やグッドトイ選定委員会の人にインタビューしたが、なぜその玩具が成長に合っているのかの具体的な説明が無いという問題にぶつかった。そこでレインディアさんが出演されたテレビ番組を見て、この方なら、とやってきました。」という事でした。

そこから、弊社と林先生、そして当時の広島国際大学の井上教授と「もくレン」の分析が開始されました。

参考までにこの秋公開された「木育玩具による遊びと子どもの発達の対応分析」の論文をご覧ください。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjske/18/4/18_TJSKE-D-19-00012/_article/-char/ja  

男性が育児に取り組む事で“育児の問題”が今、解明されようとしてきているのですね。

今後、林先生達は、新たなおもちゃの開発や、子どもの発達支援といった研究をしていかれるようですよ。私も負けずに育児分析を進めたいと思います。

令和2年も宜しくお願いいたします。

 

※掲載の情報は、記事公開時点の内容です。
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この記事を書いた人
レインディア藤原さん

Reindeer 代表取締役社長

レインディア藤原さん

北欧インテリアショップ『reindeer』、木のおもちゃのレンタルプログラム「もくレン」などを運営。中海テレビ「県議熱中討論」コーディネーター、よなご宇沢会幹事も務める。幼稚園や保育園、市町村の子育て支援センターなどで育児講演を行う。乳幼児の育児相談から不登校問題もお気軽にどうぞ! いつも作りかけのお店はまさに秘密基地、まずは自分でするのが藤原流であり、北欧から学んだこと。お喋り大好きな二児の父です。

最近では、米子市岡成で子育て支援プロジェクト『コーセリ』の代表理事を務めています。私は子どもが生まれる前の妊娠期から、子育てや子どもの発達について学びながら準備をしていくことが、子育ての不安を減らすうえで大切と考えています。そのような視点から、子育て世代の親を対象としたセミナーを企画・開催しています。また、子どもと一緒に参加できる体験教室やイベントなども行っています。

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