子どもの自転車練習のコツ。場所の選び方、最初の乗り方の注意点など
子どもの初めての自転車練習。注意点やポイントを紹介【藤原さんの育児学Vol.77】
みなさん、こんにちは。
梅雨明けが早かったので、秋はどうなるのかと心配していましたが、しっかり秋を感じるようになってきましたね。
今年の夏は、いろいろありましたので、思い出に変わっていくのかな〜と、秋の夕暮れを見ながら感傷に浸ってます。
東京からお客様を案内していても、山陰の夕焼け空にみなさん感動されるので、地元民としてもしっかり自然の景観を楽しみたい季節ですね。
その夕焼け、私は自転車に乗れるようになった娘から、連日サイクリングに駆り出されて強制的に見る機会が増えました。
自転車小僧だった私の遺伝子なのか、うちの子たちは自転車が大好きで、5分でも自転車に乗りたいと毎日せがまれています(笑)。
私自身は、親とサイクリングに行った記憶は一度もないので、我が子にはちゃんと思い出を作ってあげたいなと。
さて、そういう事で今回のコラムは自転車について書こうと思います。
最近は1才児でもバランスバイクなどで、自転車の仲間にふれる年齢が低くなってきました。
また、年配者の方でも、関節の負担が低い自転車が再考され始めていて、生まれてから人生の大半のパートナーとなれる乗り物が自転車なのかも。
デンマークやオランダなど、世界では自転車を中心とした街作りをしている国もあり、そういった国では信号も自転車を止めない間隔で変更するようにプログラムされていて感動します。
SDGsが叫ばれる現代社会では、自転車にはもっと活躍してもらう方がいいのかもしれませんね。
子どもは、1才頃に歩くようになり、2才前にはまたがって乗る車など、地面を蹴って進む乗り物を楽しむようになります。ペダルのないバランスバイクも、この頃から乗る子が出てきます。
ハンドルが固定されている物もあれば、ハンドルで舵をとる物も。ペダルを漕ぐ三輪車は、2才半から3才頃になってふれあう感じでしょうか。自分で漕ぐのは中々大変ですが、子どもはすぐに覚えていくでしょう。
5才くらいになれば、身体の大きな子は、補助輪付き自転車を自在に操れるようになってきます。
そして、いよいよ補助輪を取って乗る段階。ケガと隣り合わせの練習を必要とする、人生最初のハードルかもしれません。その分、乗られるようになった時の達成感が大きく、我が子がそうであるように自転車に乗ると幸福を感じられるようです。
乗られるようになった時のうれしい記憶が、脳にインプットされているのかもしれませんね。
自転車の補助輪を外すタイミングは?練習場所の選び方は?
ではここで、自転車から補助輪を取る時の流れをお伝えしていきます。
まず、大前提として補助輪を付けた自転車を自在に乗りこなしている事。ハンドル操作や、ブレーキ、時にはベルを鳴らしたり、ちゃんとできてますか?ヘルメットも、自分でかぶれるように用意してあげましょう。
練習場所は、広くほかの人や車の危険がない場所を選定。理想を言えば、平面の場所に加え、わずかに斜面を感じる広場があるといいかもしれませんん。
地面は、タイヤが滑らないようにアスファルト、それも粒の細かい砂が飛んできていない場所がオススメ。車椅子で走ると分かりますが、絨毯やグラウンドなどの砂地はとても抵抗を感じます。
子どもは脚力がないので、抵抗が少ない場所で練習を。また、路面が濡れていると滑りやすくなるので、これも控えましょう。
まずは「自転車と一緒に歩く」ことから始めてみましょう
バランスバイクなどで慣れている子どもは別として、まずは両側の補助輪とペダルを外します。そして、自転車にはまたがらずに、ハンドルを持って自転車と一緒に歩きます。
ハンドルを左右に振ると、すぐに自転車が倒れてしまうので、歩きながらハンドルで自転車を立てた状態で移動する練習。
まっすぐ歩けるようになったら、次は左右に曲がってみて、8の字に歩いてみましょう。慣れてきたら、歩きながらブレーキを握ってみたり、自転車を見ずに全方を見て歩いたり。
それらができるようになったら、自転車にまたがり、バランスバイクのように地面を蹴って進んでみましょう。わずかな斜面があれば、そこを利用すると速度の変化を体感できますよ。
ペダルの位置を確認しつつ、ひたすら漕ぐ練習
そしたらいよいよ、ペダルを取り付けての自転車練習。まずは、こぎ出すための「ペダルのスタート位置」を教えてあげましょう。
右利きなら右足のペダルを前方上の位置に動かして、踏み込んだら自転車が進むようにセット。椅子の座る位置、ハンドルをまっすぐに支えて、ひと踏みして進む感覚を覚えましょう。
次に、子どもが自転車を進めたら、大人が後ろから倒れないように支えて走らせてみます。その時、漕ぎ出した後に左足をペダルに乗せる練習をします。右足で漕ぎ出したら、すぐに左足をペダルに乗せる、そしてペダルを漕ぎ続ける練習です。
一度こぎ始めたら、とにかくずっとこぎ続けるように最初は伝えてください。
足下を見がちなので、進む方向を見せて、足の感覚でペダルの位置を覚えるまで、何度も繰り返します。最初はブレーキは握らず、ハンドルをしっかり握るところから始めましょう。
子どもの体力にもよりますが、ここ位までで一旦、練習は終了。続きは翌日にするのがオススメ。
ケガをしてはいけませんし、睡眠を取ることで練習した成果を身体が整理し覚えてくれるようになります。
初日の練習時点では、中々できなかったのに、ひと晩寝たらなぜかすぐにできる、といった成長を示すのが子どもですからね!
曲がる練習は「ハンドルを回したら戻す」事も忘れずに教えてあげて
まっすぐ走れるようになったら、次は曲がる事への挑戦。
ペダルを漕ぐことを止め、惰性で進む練習をします。
慣れてきたら、ペダルを漕ぐのを止めて、ペダル位置を左右水平位置にして、自転車を少し傾けたり、ハンドルを少しだけ曲げてすぐに戻したりしてみましょう。
ハンドルを曲げて曲がろうとする時は、戻す事を教えないとハンドルがどんどん深く曲がってしまうので、「回したら戻す」事を伝え、少しずつ方向を変える事を教えてあげましょう。
左右両方に曲がれるようになれば、広場をずっと回って走ったり、斜面を走ってみたりしてみましょう。
慣れてきたら、次はブレーキ。
子どもは握力が弱く、微妙なブレーキ加減をすのは、最初は難しいので、ギュッと握ってしまいます。
そのため、自転車の前輪だけブレーキを掛けると危険なので、最初は後輪側だけのブレーキを教えてあげましょう。
後輪ブレーキになれてきたら、前輪ブレーキもパッパッパと握って→離して→握って→離してを繰り返し行い、速度調整を教えてあげます。
グッと行動範囲が広がる自転車。ステキな自転車ライフを
それらができるようになったら、自転車はもう乗れるようになっていますね。
我が家では、お兄ちゃんは年長さんの時に、娘は小学1年生で自転車に乗れるようになりました。自転車での移動ができると、一気にお散歩コースが広がります。
日本のマチナカは、子ども自転車では走行できないところが多いですが、小さな頃から自転車に乗って移動できるようにすれば、環境対策教育にもつながり、自動車など給料の大半を使う乗り物に頼らない事で、生活に余裕も生まれると思います。
中学校では、未だに自転車通学と歩行通学が分けられていますが、学校から近くても自転車でいいのではないかと思います。ハッキリ言って、歩行通学の子の負担が高すぎるからです。
自転車は30分乗っていても疲れませんが、重たい荷物を背負って10分歩くだけでもとても身体への負担が溜まります。校則が見直される中、中学生の自転車通学は全面解禁を願います。
また、近年運送業者の路肩駐車が増え、自転車や歩行者はとても危険な目に遭っています。
大手の運送会社さんはまだいいですが、軽バンの配送業者が急激に増え、目に余るマナーの悪さが目立ちます。子どもたちの安全を考えた、早急な対策を行政には求めたいですね。
最後は愚痴になってしまいましたが、夕方サイクリングをしていると、周りの家々から晩ご飯の香りが流れてきて、おいしい気持ちにも。子どもが叱られていたり、野球中継を応援している声が聞こえてきたり。人の営みが街の温もりとなって感じられます。
さて、今日はどこに行こうかな?
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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この記事を書いた人
Reindeer 代表取締役社長
レインディア藤原さん
北欧インテリアショップ『reindeer』、木のおもちゃのレンタルプログラム「もくレン」などを運営。中海テレビ「県議熱中討論」コーディネーター、よなご宇沢会幹事も務める。幼稚園や保育園、市町村の子育て支援センターなどで育児講演を行う。乳幼児の育児相談から不登校問題もお気軽にどうぞ! いつも作りかけのお店はまさに秘密基地、まずは自分でするのが藤原流であり、北欧から学んだこと。お喋り大好きな二児の父です。
最近では、米子市岡成で子育て支援プロジェクト『コーセリ』の代表理事を務めています。私は子どもが生まれる前の妊娠期から、子育てや子どもの発達について学びながら準備をしていくことが、子育ての不安を減らすうえで大切と考えています。そのような視点から、子育て世代の親を対象としたセミナーを企画・開催しています。また、子どもと一緒に参加できる体験教室やイベントなども行っています。
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