【もしも願いが叶うなら】日本に導入して欲しい子育て支援対策

レインディア藤原さん
レインディア藤原さん

“子どもたち目線”の子育て支援対策が出てきますように

■藤原さんの育児学Vol.108■

こんにちは。レインディアの藤原です。

今回のコラムは新年ということで、私が《日本に導入して欲しいと願う子育て支援対策》について。

政府は、異次元の子育て支援などと言っているものの、やっていることは大人都合の施策が中心。当の子どもが、成長した時に「日本政府のおかげだ!」と感じるような施策が見当たりません。

3人目の大学費用を無償化したところで、多くの子どもはちっともうれしくないですからね。2024年の年頭、財源も費用計算も何もしていませんが、妄想と願望をお聞きください。

その1:両親が「子どもの発達」を学ぶ場の構築

私が常々話していて、実際に米子市の「コーセリプロジェクト」で取り組んでいるのがこの問題。

日本は、子どもの成長に関して何も知らずに親になります。そのため、子どもとのコミュニケーションが取れない事から育児が負担になっていたり、育児を不安に思ったりしている問題を解決して欲しい。

とはいえ、助産師さんは産むところの専門家、保健師さんは高齢者や子どもといった社会的弱者の健康管理、保育士さんは家庭があっての外の場、小児科医や大学の教育関係の先生などは、自身が育児経験がない人も。

昔は、そこら辺のおばあちゃん達が育児経験のある先輩として、育児支援ができていた側面も。ですのでまずは、子どもの発達を教えられる人材作りから始めないといけませんね。

その2:歯科矯正費用の補填

スウェーデンなど諸外国では、子どもの歯科矯正は保険適用で無料。

私自身、歯並びが悪く苦労した人生ですので、人生において歯はとっても大事だと思います。学校の検診で指摘され、私の息子も歯科矯正をしていますが、金額負担は相当なもの。

海外のテレビやアニメ、映画などでも子ども達が矯正しているシーンは多くありますが、日本はなぜか一般化していません。

思考力や第一印象、睡眠や食事、滑舌や健康面など、生きていく基本的な部分を正すための費用こそ、国が担ってもらいたいもの。

その3:プレスクール、小学0年生などの小学校入学準備制度

義務教育と言いながら、日本では入学時点で生徒の学習格差がありすぎます。

切磋琢磨して育つにしても、ひらがなを読めない子と、漢字をすでに習っている子が同じクラスでスタートするのでは、上下関係が作られてしまいかねない状況。

早生まれの子は下の学年を選べるなど、「能力的なスタートラインを揃える」といった施策が必要ではないでしょうか。

その4:図書館の教育支援施設化

不登校児の増加によって、保健室登校やフリースクールの創設などが進んでいます。他方、中立的立場の図書館が活用されていません。

学校の図書室、街の図書館で過ごす事も、学習単位として認められれば、多様な人材育成に繋がるのではと。

外国国籍の子どもへの資料提供、校区や家庭事情に左右されない居場所として機能UPが求められます。

その5:子どもの誕生日休暇

育休取得が広がりつつありますが、産後は「ガルガル期」などと言われる場合があるように、夫が家にいることがストレスになるお母さんがいる事も分かってきています。

会社も夫もいいつもりが、実は妻を追い詰めている、としたらどうでしょう?

今は1ヶ月や2ヶ月と、徐々に男性の育児休暇期間も延びていますが、それに伴って職場の負担が増えたり、社会が負担する費用が増えたりしています。

記憶力のない赤ちゃん期に、パパが短期間家にいたところで、子どもの発達にはさして影響ないでしょう。

それよりも、3日間とか5日間とか、子どもの誕生日休暇が取れたらどうでしょう?

【1才前後】母親の育児負担が増すころ。後追いや卒乳、歩き初めて目が離せなかったり、最初の発語があったり。

【2才ごろ】言葉の爆発期やイヤイヤ期が始まり育児が大変になる段階。

【3才ごろ】パパに憧れたり、ママを守ろうと正義感が育ち、成長が早い段階の最後。

【4才ごろ】左右対称の概念が育ち、イタズラをして悪意ある行動が増えてくるころ。叱る人も必要です。

【5才ごろ】子ども同士で遊ぶ前の段階で、親子の信頼関係を作るタイミング。

など、GWなどと違って、混み合わないタイミングで家族の時間を取れる制度は、経済が回るきっかけになると思います。たくさんの子どもがいれば、その分休みもたくさん取れますし、子どもとしても親を兄妹から独占できる数少ない大切な時間になるはず。

【関連記事】少子化と離婚率の関係性。「生後8ヶ月の壁」を乗り越えるには

みなさんも、いろいろな意見がおありだと思います。

世の中が変わっていく中で、様々な問題が生まれ、その度に対処を繰り返してきました。今の日本はモラルが薄れ、ボロボロになっているように感じます。

少子化は社会そのもののSOSなのでしょう。

2024年は、もっと子どもの声に耳を傾ける世の中になって欲しいですね。

【おまけ】

この年末年始、私は小さいときからの夢をひとつ叶えました。

それは「門松を作る」事(笑)。

小学生低学年のころから、門松に憧れていた事を思い出します。でも、門松作る機会ってないですよね。

それが今回、自治会の役員をしていた関係でお声がかかり、集会所の門松作りを引き継ぐメンバーに選ばれました。朝から竹を切りに行き、太くて真っ直ぐな竹を切り出します。

師匠町民から、節の部分を斜めに中の節が笑顔になるようなバランスで切るのが大切と習います。ご近所から飾り木をいただき、しっかり記録写真を残して、お正月を迎えたのでした。

ハロウィンやクリスマスと西洋かぶれしている私ですが、実は日本の伝統も大好き。ま、古民家改装している事からも分かりますかね。

何事も、自分でやることで初めて分かる意味があると、改めて感じました。それでは2024年も、改めてよろしくお願いします!

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この記事を書いた人
レインディア藤原さん

Reindeer 代表取締役社長

レインディア藤原さん

北欧インテリアショップ『reindeer』、木のおもちゃのレンタルプログラム「もくレン」などを運営。中海テレビ「県議熱中討論」コーディネーター、よなご宇沢会幹事も務める。幼稚園や保育園、市町村の子育て支援センターなどで育児講演を行う。乳幼児の育児相談から不登校問題もお気軽にどうぞ! いつも作りかけのお店はまさに秘密基地、まずは自分でするのが藤原流であり、北欧から学んだこと。お喋り大好きな二児の父です。

最近では、米子市岡成で子育て支援プロジェクト『コーセリ』の代表理事を務めています。私は子どもが生まれる前の妊娠期から、子育てや子どもの発達について学びながら準備をしていくことが、子育ての不安を減らすうえで大切と考えています。そのような視点から、子育て世代の親を対象としたセミナーを企画・開催しています。また、子どもと一緒に参加できる体験教室やイベントなども行っています。

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