子どもも大人も「仲直り」で絆はより強くなる!親子関係にも影響する「仲直りする力」
親子・仕事・友人と、豊かな人間関係には「仲直りする力」が大切
こんにちは。レインディアの藤原です。今年も師走、どんな1年だったか思い返す時期になりましたね。
私は、春に健康診断で引っかかり、その後いろいろなストレスから男性の更年期障害と捉えられる症状が・・・。1年の半分くらいは、自分の身体や脳を理解する事、そしてその対処に追われた年でした。ちなみに、以前のコラムでもふれていますが、健康診断の問題は、筋トレとプロテイン生活のスタート。更年期対応は現実逃避で、海外ドラマや映画をたくさん見る事で乗り越えました。
さて今回のコラムは、そんなネットの動画配信サービス生活の中で感じた《仲直りする力》について書いていこうと思います。
そもそも、どうして仲直りできない?
みなさんは、海外ドラマ「SUITS(スーツ)」をご覧になったことがありますか?ニューヨークの弁護士事務所が舞台のドラマで、メーガン妃が王室に嫁ぐ前に出演し、大ヒットした作品です。
私は北欧インテリアショップも経営しているので、このドラマのセットを見ていると、知った品がたくさん使われていて、この時代2010年代を思い出して憧れます。
話の内容はさておき、このドラマの中の登場人物は、何度もケンカや威嚇、脅迫など、意見の対立をして分裂。しかし、また繋がっていきます。もちろん、フィクションの世界ですから、現実では同じようにはいきません。とはいえ、こんなに主人公たちが謝る言葉を発するドラマは新鮮でした。
一方、普段の生活を思い返してみると、謝り、そして仲直りする事が苦手な人がチラホラ。政治家や芸能人、メディアを見ていると、謝るまで追い詰めて、そして謝って終わりという事例が多いと思いませんか?
経営者仲間と話をしていると、「最近の若者は、すぐに辞める」なんて話を度々耳にします。また、育児相談を受けていると、夫婦喧嘩をして何ヶ月も会話をしていない話は多数。
「嫌な事をするのは時間のムダ」、「嫌なら逃げる事も大切」。そういった考え方を物事すべての基準にしてしまうと、成長しませんし、裸の王様状態で生きるしかなくなっていきますよね。
ではなぜ、人々は謝る事から逃げるのでしょう?
謝る事は「自分のミスを認めること」。決して負けたわけではないのですが、謝罪をする側とされた側で、勝ち負けや上下関係ができたような錯覚が原因なのではないのかと推察します。
「謝ったら負け」、「相手を謝らせたら勝ち」、それは法廷のルールなんですけどね。土下座文化のあった日本、謝る事は命の危険があった時代の名残りなのかも。
しかし、日常生活では謝って、許して、そしてその後に仲直りする事が大切なのではないでしょうか。私は人を見る時、謝る事ができる人を心の底から尊敬します。
信頼する仲間はみんな、謝る事ができる人たち。先日、ふと自分が友人に送っていたLINEを読み返してみると、冒頭挨拶で「スミマセン」「ゴメン」などの簡単な謝罪から会話をスタートしている文が多い事に気づきました。
謝罪で終わるのではなく、謝罪から始まる未来、お互いが本音で話すための心構え。もしかすると、私が人生で得た処世術なのかもしれません。
子どもに叱った後こそ「仲直りする力」を発揮できる機会
当コラムは、子育てに関するシリーズなので、親子や兄弟姉妹といった視点で話を進めると、大人が叱って、子どもが謝って終わりになっていませんか?と。
子どもに謝らせる親はとても多いと思います。しかし、謝った子どもに対して、親はその後の仲直りまでセットで行わなければ、近年問題となっている「自己肯定感」の少ない子どもになってしまいます。親のストレスをぶつけるような叱り方では、子どもとの仲直りができませんよね。
夫婦においても、どちらかが正義を振りかざし、相手の悪いところを指摘して、性格の不一致だ!価値観の相違だ!と言って、罵り合っての謝罪では、遺恨しか残りません。
仲直りする未来が約束されているのであれば、人は謝ったり、思ったことを伝えたりが早い段階でできるはず!
【関連コラム】気になる夫の子どもへの叱り方。気を付けるべき点はどこ?
夫婦においても、親子においても、友人や社会の人間関係においても、仲直りした経験を積む事が“人間力”の構築には重要であると考えます。
筋肉は、損傷して修復すると強くなります。人間関係も、壊れたままで終わらせるのではなく、修復できればより強い絆になっていくのではないでしょうか?
学校では、子どもたちのケンカがあった際、お互いの話を聞き、事実確認をして、謝って、さて、その後どうしていくのでしょう?
世界の分断も、人間は仲直りが難しい事を表しています。
2024年はAIが一般に普及した年でもありますが、人間関係を修復するのもAI任せになるのでしょうか?でも、それはとても難しい事ですよね。
仲直りする力に大事なのは「タイミング」。ポイントはホルモン
仲直りに重要なのは《タイミングを見計らう》事。
以前のコラムで、私流のタイムアウト法について書きましたが、10才ごろまでの子どもであれば、その日のうちに仲直りできますよね。
しかし、これが小学校高学年、中学生、高校生と年齢が上がってくるに比例して、仲直りに時間を要するようになっていきます。
10才くらいまでの子どもでは、記憶周期というものの理解で対応できましたが、次の段階ではホルモンの変化を理解していなければ、仲直りどころか事態の悪化を招いてしまいます。
反抗期、女の子の生理周期、大人でも妊娠やストレス、更年期など、イライラや冷静でいられない原因に、ホルモンの変化が重要な要素となってきます。
第二反抗期のコラムで詳しく書きましたが、反抗期は3年間くらいに渡って、親や友人付き合いへの考え方が変化。
生理ならだいたい1ヶ月周期でしょうし、ストレスなら季節が変わる3ヶ月でしょうか。妊娠の影響があれば、つわりのある妊娠初期の数ヶ月、産後であれば卒乳までの約1年間。更年期であれば、数年という単位で仲直りするタイミングを待つ必要が出てくるでしょう。
先月、中学生の女の子が家で包丁を振り回したという相談が入ってきました。
そのお母さんの話を聞く中で、親子喧嘩や娘さんがキレた日時を細かく聞いていくと、見事に生理3日目と重なっていて、お母さんが驚かれていました。きっかけはいろいろあれど、この女の子は「生理3日目には、さ細な事でもストレスコントロールができなくなる可能性が高まる」体質的な課題が見えてきます。
このお母さんへのアドバイスは、「まずは娘さんと生理周期など、自性を理解する事が大切です。生理期間中はそっとして、過ぎたころに話しかけてみてください」と伝えました。
喧嘩をすると、余計な言葉を言って相手を傷つけて後で後悔。そして、早く関係修復を図ろうと努力すると思います。ですが、自分と相手のホルモンの変化が、今どの状況なのかを想定したうえでタイミングを計らないと、仲直りは進みません。
また、逆に諦めたり、忙しいからと放置したりして、時間が過ぎてしまうと関係修復は困難に。
仲直りしたい相手がいる方は、まずは自分のホルモンの変化がどの位の周期で起こっているのかを自己認識してみましょう。そして、相手はどういう状況なのか気遣いながら、お互いが冷静になれるタイミングを探し、きっかけを作ってみてください。
話し合いができた、または謝る気持ちを伝えられたら、それで安心せずに、本当の仲直りに向けて何ができるのか考えてみましょう。
《言葉の次は、行動で示す》こと。お互いやさしい心のある人間なら、きっと仲直りできるはずですよ!
ちなみに、更年期後のホルモン変化が落ち着いてきた年代の人との人間関係は、今回の内容では解決に繋がりません。
仲直りには、相当な体力や気力、精神力を使いますから、健康との因果関係が出てきます。この話は、私がおじいちゃんになった時にでもとっておきますね。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
みなさんの“仲直りエピソード”があったら、ぜひ教えてくださいね。では、残り少ない2024年、どうぞよいお年を!
お悩み相談を受付中です
みなさまも何か聞いてみたい事などありましたら、お気軽にお悩み相談フォームにお寄せください。ただ、ここのところ方々から相談が数多く寄せられており、お返事にお時間をいただく場合があります事、ご了承ください。
-------
下記相談フォームより、匿名での無料相談も受付中。鳥取県外の方のご相談も大丈夫です。
なお、メールでの回答となりますので、私からの回答が迷惑メールフォルダに入っている場合や、順番に対応しているため返答に日数をいただく場合もあります。ご了承ください。
※掲載の情報は、記事公開時点の内容です。
状況の変化、情報の変更などの場合がございますので、最新の情報は店舗・施設のHPやSNSを確認するか、直接お問い合わせください。
鳥取・島根のお仕事情報
この記事を書いた人
Reindeer 代表取締役社長
レインディア藤原さん
北欧インテリアショップ『reindeer』、木のおもちゃのレンタルプログラム「もくレン」などを運営。中海テレビ「県議熱中討論」コーディネーター、よなご宇沢会幹事も務める。幼稚園や保育園、市町村の子育て支援センターなどで育児講演を行う。乳幼児の育児相談から不登校問題もお気軽にどうぞ! いつも作りかけのお店はまさに秘密基地、まずは自分でするのが藤原流であり、北欧から学んだこと。お喋り大好きな二児の父です。
最近では、米子市岡成で子育て支援プロジェクト『コーセリ』の代表理事を務めています。私は子どもが生まれる前の妊娠期から、子育てや子どもの発達について学びながら準備をしていくことが、子育ての不安を減らすうえで大切と考えています。そのような視点から、子育て世代の親を対象としたセミナーを企画・開催しています。また、子どもと一緒に参加できる体験教室やイベントなども行っています。
【レインディア藤原さんの過去記事一覧はこちら】
コーセリプロジェクトHP